【吉祥寺ワイン研究会】世界のピノノワール

2月の吉祥寺ワイン研究会のテーマは、ブルゴーニュ以外の「世界のピノノワール」の第一弾。世界のさまざまな地域のピノノワールをいつものようにブラインドで個性をつかんでいきます。

2003 Sancerre Henri Bourgeois

アンリ・ブルジョアさんのサンセールの赤。南西の粘度石灰質土壌の畑にリュット・レゾネでつくった古木にピノノワールを低収量で収穫し、除梗は行わず、18日間26~32℃で自然酵母で発酵、ピジャージュ、ルモンタージュで色素＆タンニンを丁寧に抽出し、トロンセの森のオーク樽で10〜12ヶ月熟成。

外観：輝き透明感のあるふちがオレンジがかった淡めのルビー、粘性は中程度
香り：ストロベリーの香り、ややひかえめ、紅茶
味わい：豊かな酸と果実味、軽やかな口当たり、余韻やや長め

外観にオレンジを感じたら10年選手とのこと。

2011 Rivers-Marie Sonoma Coast

ソノマコーストで注目のワインメーカー、トーマス・リバース・ブラウンによるオキシデンタル地区の数種の畑のぶどうをブレンドして2002年からつくり始めたピノノワール。

外観：輝き透明感のあるふちが紫がかった淡いルビー、粘性は弱
香り：ストロベリージャム、シロップ、豊かな香り
味わい：豊かな果実味、控えめな酸、軽やかな口当たり、余韻やや長

2011 Koyama Wiliams Vineyard Waipara Valley

ニュージーランド、ワイパラヴァレーに2009年に設立した日本人醸造家、小山竜宇氏のワイナリー。石灰岩に粘土質がのった土壌のウィリアムス・ヴィンヤードのぶどうを使用し、18ヶ月熟成。無清澄無濾過。

外観：輝き透明感のあるふちがやや紫がかった淡めのルビー、粘性は中程度
香り：ラズベリージャム、樽の香り
味わい：豊かな酸と果実味、やや強めのアタック、ミネラル（塩味）

2010 Curly Flat Macedon Ranges Australia

玄武岩のローム土壌の畑、手摘み収穫後、11％は除梗破砕をせずに房を丸ごと圧搾（ホール・バンチ・プレス方式）し、フレンチオーク樽に3日間漬け置き→自然酵母で発酵（3週間）→マセラシオン（3~5日間）→熟成（22ヶ月）してから濾過。

外観：輝き透明感のあるふちが紫のニュアンスの残る淡いルビー、粘性は中程度
香り：豊かな香り、ストロベリージャム、毛皮
味わい：豊かな酸と果実味のバランスがよい、苦み

2011 Mie Ikeno Yatsugatake

山梨県小淵沢町、八ヶ岳の裾野の丘陵地にある畑。火山灰質土壌、標高750m。晴天率が高く、日照時間は年間2400時間、朝夕の寒暖差が大きいたm、糖度が増して酸度も十分に保たれた品質のよいぶどうを栽培。
ドメーヌ・ミエ・イケノの代表、池野美映さんはフランス・国立モンペリエ大学でフランスの国家資格、ワイン醸造士（D.N.O）を取得。

外観：輝き透明感のあるふちが紫のニュアンスの残るさらに淡いルビー、粘性中
香り：青いいちご、バニラ、アルコールの香り
味わい：豊かな酸

2009 Weingut Friedrich Becker Spatburgunder Pfalz

オーナーのベッカーさんは、ファルツ最南端のシュヴァイゲン村、フランスとの国境を越えて畑を所有。自然農法、収穫は通常より1ヶ月遅い。熟成に用いる樽のオーク材の2/3は自分で所有している森から。「世界一エレガントなワインをつくる」のが目標。

外観：輝き透明感のあるふちがピンクがかったやや淡いルビー、粘性やや強
香り：青いいちご、バニラ、アルコールの香り
味わい：豊かな酸

DATA

各ドメーヌのURLは以下の通り。
Henri Bourgeois
Rivers-Marie
Koyama Williams Vineyard Waipara Valley
Curly Flat
ドメーヌ・ミエ・イケノ
Weingut Friedrich Becker

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