第八回マリアージュべんきょう Chez Bon Appétit
毎月第三日曜日のお昼に吉祥寺・ボナペティで開催しております「マリアージュのべんきょう」、第八回を迎えた今回は子どもたちの夏休みも無事終わったマダムも復帰して総勢5名での開催となりました。
今回のテーマは「プロヴァンス」。
フランスの中でも、意外といただく機会がない地方かもしれません。
Hors-d’oeuvre frais
前菜盛り合わせ
(左上から時計回りに)
・有機野菜のエチュベ
・茸のテリーヌ 柚子風味
・ヴァンデ産鴨と木の実のパテ
・高地沖鰹の軽いスモーク
・ダチョウ肉のカルパッチョ
ダチョウのお肉は、初めブラインドで出されて「オーストラリアのワイン会用」と聞いて、皆一斉に「カンガルー!」と答えたのには笑いました。
もちろんカンガルー、食べた事ありません。
クセのない赤身のお肉でヘルシーな感じがします。
この前菜の盛り合せ、まんべんなく白、ロゼ、赤とマリアージュを楽しめる優れものの一皿です。
Potage
焼き茄子のスープ
焼きなすをポタージュにして、ドライにしたプチトマトをトッピング。
見た目だけでなく、味わいのアクセントになっています。
Main
秋刀魚のコンフィと茸のスパゲッティ
秋刀魚と茸、この旬の食材の組み合わせに満場一致でオーダーしたスパゲティ。
この日のメインはこの他に、
・天然鮮魚のソテー 茸のソース
・帆立貝と小海老と茸のクリームグラタン
・肥後産赤鶏のロティ バスクソース
・和牛ほほ肉の赤ワイン煮(+400円)
・特選黒毛和牛のグリエ マデイラソース(+1400円)
・同 フレッシュセップ茸添え(+1700円)
・甲州ワイン豚(+300円)
と秋らしい選択肢が盛りだくさんでしたが、秋刀魚と茸にしか目に入りませんでした。
Avant Dessert
カヌレ
今月のサービスデザートは、かわいいミニサイズの「カヌレ」♪
このサービスデザート、7月は「ブランマンジェ」、8月は「桃のコンポート」でしたが、今月のデザートに「モンブラン風ヴァニラのブランマンジェ」、「洋梨のコンポート ミルフィーユ仕立て」が入っているのを見ますと、どうやらデザート作りの練習になっているようです。
ということは、これからボルドーワインが美味しくなる季節にデザートとしてカヌレがお目見えするということですね。
楽しみ。
Dessert
ガトーバスク ラム酒風味
ガトーバスクというと古巣の「エミリーフローゲ」のようなガッシリした生地のものを想像してしまいますが、現地に行ったことがある友人によりますと、カスタードを使用するという事以外は、生地の硬さはまちまちで、ブラックチェリーのジャムが入ったり入らなかったりとバリエーションが豊富だそうです。
今回のは柔らかい生地のブラックチェリーのジャム入りバージョンでした。
VIN
今月のワイン
今月のワインは以下の通りです。
・2009 Bandol blanc La Bastide Blanche Domaine Bronzo
・2006 Château D’ESCRANS Rosé
・2010 Bandol Rosé Château de Pibarnon
・2005 Bandol Rouge Château de Pibarnon
2009 Bandol blanc La Bastide Blanche Domaine Bronzo
バンドールのビオディナミの造り手、ドメーヌ・ブロンゾは、2003年版”Le Guide Hachette des Vins”で★★、2008年版”Le Classment”(廃刊)で★を獲得。
前菜の鴨のテリーヌ、野菜のエチュベ(蕪、れんこん)とマリアージュしました。
外観:輝き透明感のある濃い黄金色、粘性は中程度
香り:熟した洋梨、蜜りんごジュース、シロップ
味わい:たっぷりで丸みのある酸、豊かな果実味、ふくよかなボディ、余韻中程度
クレレット47%、ユニ・ブラン40%、ブールブラン8%、ソーヴィニヨン・ブラン5%
ヴィンテージの割りには黄金色なのは酸化しやすいクレレットの特徴とのこと。
2006 Château D’ESCRANS Rosé
ロゼ2種はブラインドでテイスティングしましたが、皆さんお分かりのようでした。素晴らしい。
シャトー・プリュレ・リシーヌのアレクシス・リシーヌの息子、サシャ・リシーヌが2006年に投資家グループと共同で購入。
最高のロゼをつくるためにシャトー・ムートン・ロートシルトのエノロジストパトリック・レオンを迎える。
収穫は全て早朝に手摘みで、房毎に選果した後、実を選果するダブル・トリアージュの後、除梗してプレス。10〜12度でマセラシオン、ステンレスタンクで醸造、バトナージュ、一部を500リットルの木樽で発酵・熟成。
外観:輝き透明感のある淡いサーモンピンク、粘性は中程度
香り:チェリー、スミレ。ペトロール香
味わい:豊かな酸と果実味、収れん性、後味に苦み
グルナッシュ58%(39%が樹齢80年)、サンソー31%、ロール6%、シラー5%
前菜の野菜のエチュベ(ピーマン、れんこん)、鴨のパテとマリアージュしました。
エレガントな味わいのロゼでした。
2010 Bandol Rosé Château de Pibarnon
粘度混じりの石灰質土壌、リュットレゾネでつくられたムールヴェードル、グルナッシュを1ha当り31~38ヘクトリットルというブルゴーニュの特級畑並みの低収量、手摘みで収穫し、天然酵母とつかった3週間の発酵期間中、ピジャージュとセニエを行い、18ヶ月の熟成を経て出荷。10〜15年の瓶熟で真価を発揮。
外観:輝き透明感のある淡いサーモンピンク、粘性はやや強め
香り:赤肉メロン、ビオ臭
味わい:まろかな酸、豊かな果実味、後味にミネラル
ムールヴェードル95%、グルナッシュ5%
茸のテリーヌ、鴨のパテ、かつおとマリアージュしました。
2005 Bandol Rouge Château de Pibarnon
三畳紀の粘度石灰質土壌にムールヴェードル、グルナッシュをリュットレゾネで栽培。
手摘みで収穫後、30%除梗、天然酵母を使いステンレスタンクで発酵後、18ヶ月間の大樽熟成。
外観:輝き透明感のあるピンクがかった濃いルビー、粘性は強め
香り:ブラックベリー、湿った土、肉、カカオ
味わい:なめらかなタンニン、豊かな酸、収れん性、ミネラル
ムールヴェードル90%、グルナッシュ10%
前菜の茸のテリーヌ、ダチョウ、焼き茄子のスープ、秋刀魚と茸のパスタ、カヌレとマリアージュしました。
秋の味覚をいろいろ楽しめる、懐の深いワインですね。
DATA
いつも美味しいワインを教えてくださいます♪
Bon Appetit
東京都武蔵野市吉祥寺南町2-8-8 M288ビル3階
0422-76-1363
JR吉祥寺駅南口から徒歩5分
営業時間
Dejeuner:11:30~14:00(LO)
Diner(平日):17:30~21:00(LO)
Diner(日祝):17:00~20:30(LO)
■月曜定休(月曜日が祭日の場合は営業、翌日代休)
次回の「マリアージュのべんきょう」は10月26日日曜日のお昼に行います。
次回テーマは「アルザス」です。
2014/09/23 山田にら | マリアージュのべんきょう
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