ローヌギャング・ディナー(Restaurant-I)×ヴィオニエ”KEISUKE”、コート・デュ・ローヌの白、コート・デュ・ローヌの赤、ヴァントゥーの赤
カーヴ・ド・リラックスの大魔王・内藤さんの企画で、とてもエキサイティングなワイン会がありました。コート・デュ・ローヌの生産者4人組、通称”ローヌギャング”とその盟友である松嶋啓介シェフのコラボディナーがRestaurant-Iであると聞いて、これは伺わない訳にはいかないわーと応募し、2倍の難関を突破してめでたく出席できることに相成りました。
松嶋啓介シェフといえば、ニースの1つ星レストラン”KEISUKE MATSUSHIMA”のオーナーシェフ。昨年開業10周年を迎えて、まさに乗りに乗っている状態です。2件目となる”Restaurant-I”は地産地消を謳ったレストランで、原宿・東郷神社隣の高級マンションの1階に位置し、このマンションができたときに随分住民の方を羨ましく思ったものでした。ちなみに総支配人は日本ソムリエ協会の石田理事です。
松嶋シェフは、料理とワインのマリアージュを非常に大切にし、土地の密着をキーワードに地元の食材とワインを合わせていくとのこと。普段はニース料理を作っているけれど、今回はワインに合わせてローヌ料理を作ってみたとのことで、ますます期待が高まります。
ウフ・ボッシェ ソース・トリュフ
松嶋シェフとシャトー・ペスキエとはお父さんの代からのお付き合いらしく、よくトリュフ狩りに行ってはトリュフ料理をごちそうになっていたとのこと。卵とトリュフは「最高のマリアージュ」との言葉通りでした。
固く締まった白身にドロッとした黄身の食感の対比はもちろんのこと、ふわっとしたトリュフの香りのソースは絶妙のコンビネーション。
フォアグラのプロヴァンス風ヌガー仕立て、カマルグ塩、季節の花と共に
ローマ教皇庁がアヴィニヨンにあったことから、ローヌの歴史を語るにはローマが欠かせない。フォワグラもローマからもたらされた食材の一つで、ローヌのさくらんぼやあんずをコンフィにしてヌガーのように仕立てた一皿。フォアグラの濃厚な脂肪分とヌガー部分の甘さ、青りんごのさわやかさなど素材の特徴が非常にマッチして、ヴィオニエの果実味とすっきりした酸に非常によく合いました。
シャトー・ペスキエ ヴィオニエ KEISUKE 2011
シャトー・ペスキエが松嶋シェフのために仕込んだヴィオニエ。松嶋シェフは25歳以下の若者同士の食事は25%OFFなど若手の食べ手の育成を行っている。若手アーティストの支援も行っていて、11のエチケットは25歳の新進気鋭の日本画家、杉山愉岳さんのデザインとのこと。25歳というのはシェフがニースにお店を開いた年齢。おそらくいろいろな人に助けられて、その恩返しを若者にしているのでしょう。
グリーンアスパラガス 菊芋のピュレとチップ バルサミコのヴィネグレット ベーコンのサヴァイヨン
ローヌのアスパラガス、菊芋、ローマのバルサミコ、ベーコンとやはり土地と歴史が交錯した、松嶋シェフのマリアージュのセオリー通りの一皿。
運ばれてきた瞬間、アスパラガスのグリーンな香りがふわっと香り、それぞれの素材の香りが、複雑な風味をもつ白ワインに見事にマリアージュしました。
シャトー・ド・モンファコン コンテスマドレーヌ ブラン 2011
ヴィオニエ40%、マルサンヌ30%、ブールブラン15%、クレレット15%をシュール・リー製法で醸造。樽醗酵、熟成のバニラの香りと絶妙なバランスの豊かな果実味が素敵な白ワインでした。温度が上がればはちみつのような芳香がでていたので、はちみつを使ったマドレーヌとかと一緒に食べても美味しいと思います。
ミルフィーユ・ド・ブフ 鎌倉野菜のサラダメスクラン
松嶋シェフのニースのお店のスペシャリテ。ミディアムレアに焼いた牛の薄切りにわさびをはさんでいます。
添えられた鎌倉野菜の風味が強くてお肉に負けてないのがすごい。野菜もしっかり赤ワインに合いましたよ。
サンコム・コート・デュ・ローヌ レ・ドゥー・アルビオン 2010
急遽、当日帰国してしまったローヌ・ギャング4人目のルイさんのワイン。シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、カリニャンとローヌの代表品種のエレガントなワイン。牛肉食べるために生まれてきたワインだわー。
仔羊のロースト”タジン鍋風” 香草風味のブーレット スムールと共に
シャトー・ペスキエのお父さんが北アフリカ出身で、タジン鍋がモチーフの2皿目のお肉。クスクスや香草風味のブーレットなど”アトリエフランスごはん”で習った料理なのでなじみがある、フランスで日常的に食べられている料理をアレンジした一皿。
シャトー・ド・モンファコン バロンルイ 2009
グルナッシュ60%、シラー10%、サンソー10%、カリニャン10%、ムールヴェードル10%。豊かな果実味、繊細、緻密でエレガントなバランスのよい赤ワイン。
シャトー・ペスキエ アルテミア 2007
シャトー・ペスキエの偉大な年にしか作られないスーパープレミアムなワイン。樹齢80年のグルナッシュ50%、60年のシラー50%。リキュールのような凝縮した果実味とシルキーな舌触り。食事の最後を締めくくるにふさわしい、幸せな一杯。お肉にも、デセールにも。
苺のタルトレット オリーブオイル風味のホワイトチョコレート タイムのソルベ
苺、オリーブオイルはローヌの食材、タイムは今が花の時期で苺の香りに似ているとのことで作られた一皿。タイムのソルベ、本当に苺の香りがしましたよ。
松嶋シェフの料理には2皿目で完全にノックアウトさせられちゃいましたよ。努力ももちろんあると思いますが、料理のセンス、ワイナリーのオーナーさんを魅了するその人柄は天分のものと思います。
シェフのマリアージュ哲学、マリアージュ研究を志している私としましてはとても勉強させていただきました。
日本ソムリエ協会の機関誌、Sommelierでの石田理事との連載も改めて読み直そうと思いました。
プティフール
あまりないとは思いますが、万が一ワインが残った時に非常によく合う一皿。パート・ド・フリュイは赤ワイン、マカロンは白ワイン。
シャトー・ペスキエのワイン王子、フレッドさんとのツーショット
大魔王・内藤さん、松嶋シェフ、ローヌギャングのみなさま、テーブルをご一緒させていただきましたみなさま。
本当に美味しく、楽しかったです。ありがとうございました。
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