南仏ルーションワインメーカーズディナー(Mosaique)
表参道Mosaiqueのワインメーカーズディナーに行ってまいりました。今回は南仏ルーションから4人の生産者さんが初来日。前回のプロヴァンスのワインメーカーズディナーのマリアージュがあまりに素晴らしかったので、今回も期待して参加しました。
Rillettes d’escargot × Roc des Anges Llum 2011
アミューズは「エスカルゴのリエット」か「ロックフォールのグジェール」のチョイス。迷いに迷ってこちらにしました。
ドメーヌ・ル・ロック・デ・ザンジュの生産者、マルジョリーさん(美人)は醸造学を修めた後23歳でこのドメーヌを創設し、今年で14年目。”Llum(リューム)”とはカタルーニャ語で「光」とのこと。
豊かな花の香り、キリッとした酸とフルーツのフレーバーがこれから始まるディナーの1杯目にふさわしいワインでした。
グルナッシュグリ90%、マカブー10%
ビオディナミ
Calamar farci à la Sétoise × Le Soula blanc 2009
モンペリエの南西30kmにあるセートという街の郷土料理。
ル・スーラは海抜450〜600mの高地にあり、気候は冷涼で冬には雪が降るそう。森とガリグーに囲まれ、猪がぶどうの40%を食べてしまうそう。いくらなんでも食べ過ぎよ、猪。去年、オレンジページのまめ部で大豆の苗を植えに長野まで行き、畑の管理をする信州ファームの荻原さんも「猪対策で電流の流れる網で畑を囲う」とおっしゃっていました。きっとそんな立地なのでしょう。
ソーヴィニヨンブラン主体のフレッシュかつフルーティな中にもミネラル、スパイシーさを感じるバランスのとれたワインにホタルイカ、かき、トマトソースと非常によく合いました。
ソーヴィニヨンブラン54%、マカブー27%、グルナッシュブラン10%、シャルドネ6%、他3%
ビオディナミ
Bourride de Lotte × Olivier Pithon La D18 2011
ブーリッドとはブイヤベースのことみたいで、前菜同様セートの郷土料理。
ピマンデスペレットやアニスなどのスパイスを効かせた魚の濃厚スープに、あんこう、かぶを合わせ、タプナードをトッピング。
ワインは香りをかぐと強烈なビオ臭を放っていて、一瞬どうしようかと思いましたが、一口いただくとりんごとアーモンドの香りが素晴らしいとても美味しいワインです。スープを一口いただき、このワインをいただくとあら不思議。まるで手品のように目の前にゴージャスな花束が現れたかのようなすばらしいマリアージュでした。
何が何に反応したのか分析を試みようとしましたがダメでした。
とにかくすごいの一言。このワインを作った人も、この料理を作った人も。
そしてこのワインと料理を合わせたMosaiqueのソムリエ、ザヴィエルさんの素晴らしい感性にも拍手を送りたいです。
ワイン名の”La D18″は「県道18号」とのこと。近くなんですって。
グルナッシュグリ70&、グルナッシュブラン30%
ビオディナミ
Cuisse de canard façon gardiane×Clos des fees Images Derisoires 2010
鴨の赤ワインソースにかぶ、にんじん、玉ねぎ、ブラックオリーブ。
ワインは「取るに足らない」という名前という割には、生産は3000本、エチケットも松本零士さんのイラストを使っているなんてオタクのこだわりを感じさせます。クロ・デ・フェのオーナーのエルヴェさんは40歳までパリで、レストラン経営やワインライターをされていた方。
長年の夢をルーションで叶えたそうです。
スペインの主要品種、テンプラニーリョが主体のフルーツの果実味が優しいビロードのような舌触りのこのワイン、鴨の赤ワインのソースに合ったのはもちろん、ブラックオリーブとの相性もバッチリでした。
テンプラニーリョ80%、カリニャン20%
これまでのワイン4種
何かを忘れた、と思ったらエチケットを撮るのを忘れたんですねー。素晴らしいマリアージュに感動して、それどころじゃなかったようです。
Tarte aux cerises noires × Maury rouge 2010
ブラックチェリーはルーションにもほど近いピレネーの名産。たっぷり入っていて美味しかったです。
もちろんワインにも合いましたよ。
ワインは、1杯目のワインのロック・デ・ザンジュのマルジョリーさんの旦那さんステファンさんのレ・テレ・ドゥ・ファゲイラのモーリー。
シルキーな舌触りの甘口ワインは食事の最後を締めくくるのにふさわしいワインでした。
グルナッシュ100%
ビオディナミ
ザヴィエルさんに「この素晴らしいマリアージュはどうしてできるの?」とうかがうと(もちろん日本語で)、「シェフと意見を言い合って何度も試作を重ねる」そう。シェフとソムリエがコミュニケーションをとってできた二人三脚のなせる技だったのですね。
本当に素晴らしい夜でした。ごちそうさまでした。
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